今日は、たまに質問される、「自然医学」と

「マクロビオティック」の違いについて、

単にお話ししたいと思います。

 

どちらも「玄米・菜食」をすすめている点は同じなので

すが、土台となる理論が違う、ということなんですね。

 

 

「自然医学」は、森下敬一先生が、先人の研究と独自の

研究をまとめて体系化したもので

「腸造血」と「血球分化」を基礎理論に、そこから導き

出される病理論(慢性病は、悪い食生活によって体内に

溜め込まれた毒素が引き起こす炎症である。したがって

毒素をきれいに排毒できるよう、食事を改善して、腸

整え、血液がきれいにして、弱っている自然治癒力を高

めてあげれば、そのうち毒素が排泄されるので、自然に

治る。その方法が自然医食(療法)である。)、

お茶の水クリニックにおける数万の臨床例の3つから

成り立っています。

 

 

 

一方「マクロビオティック」は(私、少しかじった程度

なので間違ってたらごめんなさい)故・桜沢如一先生が

創始者で、日本の食養法と中国の易の陰陽論を融合させ

たもので、「身土不二」と「一物全体」を2第原則とし

ています。

 

「身土不二」とは、あなたの体とあなたが住んでいる

土地は密接につながっているから、その土地、その季節

にできる旬のものを食べることで健康が保たれる、とい

うこと。

 

「一物全体」とは、食物である生命体を部分食するので

はなく、まるごといただくことで健康が保たれる、とい

うこと。

 

さらに、

ヒトの体質は陰性・陽性どちらに傾き過ぎても病気にな

りやすい。健康体は中庸である。

この体質の変化は食べ物が大きく影響している。食べ物

にも、種類によって陰性・陽性の違いがあるからだ。

したがって、体質を中庸にもっていくため、各種食材、

調味料の陰陽の度合いを正しく判断し、献立、調理する

とが大事である。

 

それが「正食」(玄米・菜食)であり、これにより病気

を予防・治療できる。

 

 

 

と、まあ、こんな感じだと思うのですが・・

同じ「玄米・菜食」、「自然食」といってもこれだけ

基本となる考え方が違う、という訳です。

 

ちなみに、日本における自然食運動の歴史においては、

桜沢先生は、森下先生の大先輩であり、基礎研究に没頭

していた当時の森下先生に玄米・菜食を教えたのは

桜沢先生だそうです。

 

 

ここまで文字だらけなので、なにか画像を入れたいと

思います。(本文とは関係ございません。)

 

 

マグカップ

 

 

 

おまけ「千島学説」について。

 

ネットで「腸造血」を検索すると、まず「千島学説」に

関する記述がゾロゾロ出てきて、森下先生の名前はなか

なか出てきません。

 

これは、私見ですが、現代西洋医学が腸造血説を批判す

る場合、数多くの臨床例をもつ森下先生の名前をあげた

くないため、一時期、森下先生と協力関係にあった故・

千島先生の説として説明しているのではないか、と思い

ます。

 

その千島先生も「牛乳が体に良いか悪いか」で森下先生

と意見が衝突し,協力関係を解消されたそうで、森下先生

と同じ「腸造血説」を唱えた方ではあるのでしょうが、

根拠になる基礎研究はされてなかったようです。

 

 

 

 

本日は以上です。ありがとうございました。