現代医学が慢性病を治せない訳


 

それは、現代医学の土台である2つの基礎理

論が両方とも間違っているからです。

ひとつは「骨髄造血説」、もうひとつは「細

胞分裂説」です。

 

この二つの説が、本来ひとつながりである

「食べ物」と「血球」と「体細胞」のつな

がりを断ち切り、慢性病の原因を分からな

くさせているんです。

 

 

それでは、まず、現代医学の常識を、いった

ん横に置いて、頭を柔らかくして、話しを聞

いてください。

 

 

ここからは自然医学のお話しになります。要

点だけ絞って、細かい説明は省きます。

 

実は、私たちの体の成り立ちは、本当はこん

な風になっているんです。

 

まず体細胞ですが、ガン細胞も含めて、体の

中では一切、細胞分裂していません。

では、どうやって新しい細胞が生まれている

かというと、通常は、顆粒白血球が「分化」

して、新しい細胞に変化発展しているんです

 

「分化」とは、何かが別の物に自然に変化す

ることを言います。

 

細胞分裂によって新しい細胞が生まれている

のではなく、「血球の分化」によって新しい

細胞が生まれているんです。

 

そして、その顆粒白血球は、実は、赤血球か

ら生み出されています。

 

では、その赤血球はどこで造られているのか

というと、通常は、骨髄ではなく、食べ物が

素材の「食物モネラ」が、小腸の粘膜(絨毛

(注)モネラ(生きている物質)

組織)において、赤血球に変わっていってい

るんです。

赤血球は、食べ物を素材として、小腸で造ら

れているんです。「骨髄造血」ではなく「小

腸造血」が生理的な造血なんです。

 

 

これまでの話を図にしてみましょう。

(注)図の中の「あ」は文章強制左寄せに対

する対応策なので無視して下さい。

 

現代医学

 

食べ物 /     血球 / 体細胞
ああ  (骨髄造血)(細胞分裂)

 

自然医学              

食べ物 → 血球 → 体細胞
あ(小腸造血) (血球の分化)

ああああああああ(逆分化)

 

逆分化の説明がまだでしたね。「逆分化」と

いうのは、赤血球の素材である食べ物が、絶

食や断食などで腸に入ってこなくなった場合

血球の数を一定に保つために、体が、体細胞

を赤血球に逆戻りさせることです。

その場合、筋肉組織よりも、脂肪組織が真っ

先に逆戻りしはじめます。皮下脂肪や骨髄脂

肪が真っ先に逆戻りするわけです。

 

お気づきでしょうか? 現代医学の「骨髄造

血説」は、この現象を間違って生理的造血だ

と解釈しているんです。

しかし、正しくは生理的な造血ではなく「代

償性造血」なんですね。

 

ここで、「骨髄造血説」について復習してみ

ましょう。

 

「骨髄造血説」 1925年 アメリカのダ

ン(ドーン)、カニング(カニンガム)、セ

ビング(セイビン)の3人がニワトリ、ハト

などを9日から11日間絶食させ、その後解

剖すると、骨髄に赤血球が沢山あるのが観察

された。

実験は何度も繰り返されたが、同じ実験結果

が得られた。

その研究結果から赤血球は骨髄で造られると

いう骨髄造血説を打ち出し、これが現代医学

の定説となっている。

 

上記の実験結果は、言い方を変えれば、9日

から11日間もの間、絶食させなければ、骨

髄に赤血球が観察されなかったということで

すから、そんな場所を生理的な造血器官だと

考えることからして、非常識な説だと言えま

しょう。

 

 

ではもうひとつの、「細胞分裂説」はどうな

のかというと、

 

「細胞分裂説」 1858年 ドイツの病理

学者ルドルフ・ウィルヒョウが「細胞は細胞

分裂によってのみ生じる」と唱え、これが現

代医学の定説となっている。

 

こちらの説は、なにを根拠としているかが分

かりませんが、実際、細胞分裂という振る舞

いをする細胞は、HeLa(ヒーラ)細胞という

特別な細胞だけなので、各国の研究者が細胞

の実験・研究を行う際は、わざわざこのHeLa

細胞を取り寄せている、という事実が、この

説の間違いを証明しているようなものでしょ

う。

 

細胞が本当に分裂するものなら、なにもHeLa

細胞を取り寄せなくても、普通の細胞を使え

ばいいわけですから。

普通の細胞もガン細胞も、分裂増殖しないか

らHeLa細胞を取り寄せている訳です。

 

というわけで、自然医学の立場で考えれば、

「病気の原因は、食べ物に問題があるからで

は?」と自然に発想できるのに、「骨髄造血

説」と「細胞分裂説」によって、「食べ物」

と「血球」と「体細胞」をバラバラに考えて

いる現代医学は、病変の起こっている「体細

胞」の世界だけで、病気の原因を追究しよう

としているんですね。

 

だから、原因を外に求めてはウィルスの研究

をしたり、内に求めては遺伝子の研究をした

りしているんでしょうが、そんな研究をいく

らしたところで、慢性病の原因がつかめるは

ずがありません。

なぜなら、慢性病の本当の原因は、「誤った

食生活」にあるのですから。

 

 

次回のテーマは、「現代医学と自然医学 /

慢性病のメカニズム」です。